賃貸マンションやアパートを持っているが、年々築年数が経過し、なかなか新しい入居者が決まらないと困っている不動産オーナーは多いかと思います。そのような方に物件に魅力を付加して、空室率を改善するいくつかのリフォーム・リノベーションの方法をご紹介していきたいと思います。これから賃貸経営をしたいと思っている方のヒントにもなるかもしれません。
手っ取り早く安い「原状回復」リフォームはもう終わり?
また新たな退去者が決まり、あなたの賃貸マンション・アパートの一室がまた空室になる。こんな時、多くのひとがとってしまうパターンが、クリーニングして、劣化した設備(キッチン、バス、洗面化粧台、トイレなど)や建材(床・壁・天井など)を、前の状態に戻す「原状回復」リフォームをすることが一般的ですね。
これは特にプランを考える必要もなく、コストもそれほどかからないため、時間もお金もかからない方法として、これまでとても支持されてきました。ただ、これからは原状回復が通用するかどうか、私は疑問ですね。
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競合の新築賃貸建築が止まらない
というのも、新築の賃貸住宅建築が止まらないんです。毎年毎年賃貸住宅が作られ、あなたの運営しているマンションの競合が日々増えていくわけです。特に魅力のない部屋に「回復」したとしても、やはり新しい賃貸にはかなわないでしょう。
立地が良い場所なら、原状回復でもいいですが、駅から5分以上かかる物件だと厳しくなってきます。やはり、その物件自体に魅力づけを行わなければならないと思います。だから私は脱「原状回復」が重要だと思います。
脱「原状回復」、ならばどうする?
では、どうすれば住みたい!と思われる賃貸リフォームができるのか。一つは、原状回復とは異なる内装を持った部屋にリフォーム・リノベーションすることですね。そのような事業者はネットで検索してみるといくつか出て来ます。
例えばハプティックという会社では無垢材などを使ったナチュラルテイストの部屋になっていますね。クラスコという会社は、アクセントクロス(壁の一部分だけを象徴的な色や柄物の壁紙にする)を取り入れた個性的な部屋作りを行っているようです。
原状回復よりは多少費用はかかるものの、他の「原状回復」物件と差別化できるため、注目度が増します。また、従来の家賃よりも値上げしてもデザインが気に入ればそれでも住みたいという人が出てくる確率が上がります。
思い切って、原状回復よりも費用をかけてリフォームしてみるというのも一つの手ですね。
DIY・改装可能物件は流行る
また別のアイデアもあります。それはこちらがリフォームするのではなくて、これから住む方に部屋を自由に改装してもいいよという、DIY可能物件にしてしまうことですね。
何でもかんでもリフォームしてもらったら、家がどんな風になるのか不安でしょうから、壁紙は自由にしてもいい、棚を自由に取り付けていいといった小さなことでも、入居者にリフォームしてもいいよという風に委ねてしまうことです。
これも調べてみると結構やっている会社がありますね。団地のURなんかも、入居者に一定の金額までリフォームしてもいい部屋があるようですね。レオパレスは壁紙を自由に選べるようにしているみたいですね。
あとは壁に棚をつけるのを許可したり。DIYPというサイトは、お客さんが改装できる部屋のみを紹介しているんですね。これは斬新です。ただ、これからはこうトレンドが来るんじゃないかなと思います。
森泉さんやヒロミさんなど芸能人のDIYが影響
今タレントさんのDIYがテレビで取り上げられていますよね。私は森泉さんやヒロミさんが部屋をDIYしているのをみましたが、こういうのってもっと増えていくんじゃないですかね。芸能人がこういうことをしだすと、広まりますからね。DIYできるというだけで、入居率が上がるのではないでしょうか。
外国人観光客向けの民泊に変えてしまう
そしてもう一つのアイデアは、民泊(ホテル)にしてしまうことですね。今外国人観光客が増えていますよね。その一方でホテル不足が問題になっています。最近は自宅のあまり部屋をairbnbのような民泊の紹介サイトに登録して、外国人を泊めてこずかい稼ぎをしている人もいるようですから。
もちろん法的な問題の議論は今真っ只中ですが、賃貸を民泊としてリフォームしてしまうのはいかがでしょうか。例えば和風テイストの部屋にして、ベッドを置く、これで完成です。
ネットで調べるとこれもTRUSTという会社やエイムスという会社がやっているようですね。おそらくこういう業者は増えていくと思いますから、外国人受けするデザインの部屋に変えてしまうというのはアリかなと思います。
ダメ賃貸もリノベーションで再生
賃貸をまた前と同じように原状回復しても厳しい時代が来ます。リノベーションで付加価値をつけるか、あるいは改装可能にする、民泊にする、といった新たな再生方法が求められてくるのではないでしょうか。
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