リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

地震の専門家3人が教える失敗しない住宅購入の方法!耐震より地盤調査、東京は賃貸のほうがいい?【水曜日のダウンタウン】

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これから家を買おうと思っている方で、地震に強い家にしたい、地震がないエリアに住みたいという希望を持っている方は多いとおもいます。地震大国に日本で、どんな家なら安心なのか、疑問に思っている方も多いとおもいます。
 
そんな中、先日水曜日のダウンタウンという番組で、地震の専門家はどんな家に住んでいるか調査するという番組が放送されました。この放送で、地震のプロの方々の家に対する考え方が放送され、住宅購入にとても役立つ内容だったのでまとめてみました。

 

 

家を買うよりも地盤を買うことが大事

 
まず紹介されたのが、危機管理教育研究所の国崎信江さんの意見です。千葉県の内房エリアに戸建てを買ったということです。なぜその家なのかというと、その理由は「家を買うというより地盤を買った」ということ。
 
つまり、地盤が良くないといくらいい家を建ててもダメだということです。熊本地震でもテレビでいろいろ報道されていましたが、新しい家で耐震性も十分な家が壊れていました。わかったことは地盤が弱かったということです。
 

地盤がいい土地はどこにあるか調べる方法

 
国崎さんは、さらに言います。この市やこの町は地盤がいい、ということはないそうです。どういうことかというと、例えば千葉県の千葉市が地盤がいいとか、そういう全体的にいいというところはなく、千葉県千葉市の一部分のこの区画だけは地盤がいい、というのが正解らしいです。
 
 
つまり、千葉市は地盤がいいよね、とかではなく、千葉市のあそこは地盤がいいけど、あっちは地盤が良くないよね、ということです。
 
 
これは、本当に地盤をよく調べないといけないことになります。で、その地盤をどう調べるのかというと、ハザードマップという情報サイトを使うのがよいということでした。国土交通省が出しているものもあれば、自治体がだしているものもありますね。家を買う前に調べましょう。家を持っている人も調べてみてください。
 
 

ハザードマップでわかること

 
ハザードマップでわかるのは、地震が起きた時の建物の揺れやすさ、洪水が起きた時何メートル浸水するか、津波が起きた時の被害状況などです。完璧になんのリスクがないというエリアはほとんどないように思われますが、よりリスクが低い土地を選ぶことは可能です。ぜひ活用しましょう。
 
 

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注意!土地は盛土より切戸にしよう

 
 
もう一つ指摘していたのは工務店とかが家を建てる前に、その土地を造成することがあります。斜めの土地をまっすぐにしたり補正するわけです。その際に、斜めの土地を削って平らにする「切戸」と、斜めの土地に土を足して平らにする「盛土」があります。
 
 
どちらの土地の上に、家を建てるのがいいのか、答えは切戸です。家を建てる際に、工務店や不動産会社に増税している場合は、切戸なのか盛土なのかを必ず聞きましょう。

 

誰も知らない地盤の真実(経営者新書)

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東京に家を買うのはやめたほうがいい?

 
続いて登場したのが、神戸大学海洋底探査センター巽教授です。神戸市の灘区の山の高いところに住んでいるようですが、その家にした理由が地盤が固いということ。やはり、家の耐震性よりも、地盤が大切なわけですね。そして、元々は神奈川の川崎市に住んでいたようなのですが、引っ越したそうです。それは、首都直下型地震が30年以内に発生する確率は70%だから、ということです。
 
 
東京から離れるということ、これも一つの選択肢です。職場の関係で仕方がない方も多いかと思いますが、地震のプロがそういっているわけです。これから東京あたりに家を買う人はちょっと考えてみたほうがいいですね。家を建てても壊れてしまったら、またお金がかかりますから。
 
 
 

東京に住んでもいい、けれども賃貸がオススメか?

 
次に出てきたのが、早川地震電磁気研究所の早川さんです。小笠原諸島の地震予測を的中させたエキスパートなのですが、東京の賃貸住宅に住んでいるそうです。
 
 
なぜ東京の賃貸なのかというと、巨大地震には一週間前に予兆があるので、いざとなったら逃げればいいからです。確かに、首都直下型地震がくるのであれば、どこに住んでても危険なわけですよね。賃貸なら持ち家よりも身軽に逃げれます。だから、地盤や地質などは一切考えて家を選んでいないそうです。

 

首都直下地震<震度7> (PHP文庫)

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密集地に家を買うのはありえない?

 
 
また別の専門家は家が密集しているところは買わない方がいいと言っていました。これは巨大地震が起きた時家事が起きたり、倒壊したりして、被害を受けるからですね。
 
 

家を買うなら地盤調査したほうがいい

 
これまでの話をまとめますと、家を買うなら、地盤をしっかりチェックするのが重要。地盤調査も必ず行い、ハザードマップも自分でしっかり確認しましょう。そして、首都直下型地震を意識することです。家を買ってしまうと、巨大地震で被害を受ける可能性があります。
 
 
私は東京近辺では家を買わない、という選択もありだと思います。せっかく建てた家が壊れてしまっては、元も子もありませんからね。ただ、賃貸でも1981年以前に建てられた旧耐震のアパートに住んでいる方は、地震が起きてすぐ倒壊して無くなる確率が高いので、新耐震の賃貸マンションに住むのがオススメです。

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