新築でログハウスを建ててみたい、と思う方も多いかと思います。ログハウスの工務店(ビルダー)で最も有名なのは株式会社アールシーコアのブランド「BESS(ベス)」だと思います。よくお洒落なファッション紙に広告を出していますが、この会社で建てて大丈夫なの?と疑問に思う方も多いとおもいます。今回は決算書や、ネット上の口コミ・評判などをまとめ、分析してみました。
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株式会社アールシーコアとはどういう会社なのか?
BESSを運営しているのはアールシーコアという会社です。設立は1985年と、すでに30年の実績がある会社ですね。
BESSのアールシーコアの売上高は一体いくら?
2016年3月期の売上高は、約123億円。消費税が8%に上がった後は、どのハウスメーカーやビルダーも厳しかったのですが、アールシーコアは売り上げはほぼ横ばいで推移しています。
ただ営業利益(ログハウス事業を中心とした儲け)は41億円です。やや下がっています。ピークは2014年3月期だったようですね。
2017年3月期の中間決算は利益が減少しています
今期の中間決算(2017年4月〜9月の間の累計)は売上高が前年より3%増とわずかに伸びています。ただ、営業利益は前年に比べて10%です。利益が下がった要因の一つは、販管費が前年より9%上がっていることです。要は広告や人員にコストがかかっているのだと思います。
アールシーコアは業績で見ると絶好調企業ではない
はっきり言って、すごく伸びている会社ではないです。現状維持という感じですね。これから人口減少などが始まり、新築が減っていくと言われていますから、ログハウス事業だけに固執しているとまずいかもしれません。
実際に決算説明資料の中でも、売り上げ、営業利益率など、当初の目標を達成できないと記載されています。
ではBESSは年間何棟建てているのでしょうか?
2016年3月期は契約棟数が1004棟でした。契約高は118億円ですね。
ここ数年は900〜1000棟の間を行ったり来たりです。伸びていません。
ログハウスのBESSの戦略とは?
BESSのコンセプトは「住む」より「楽しむ」だそうです。ログハウスは当然ながら木をたくさん使って家を作ります。自然素材豊かな家はもちろん、そのような家の中で暮らしを楽しむというメッセージなのではないでしょうか。
「感性マーケティング」とは?
アールシーコアの決算書によく出てくるキーワードが「感性マーケティング」ということばです。これは、感性に響く広告や体験を通じて、ファンを作り、家を買ってもらうという、戦略のことです。
東京であれば代官山にBESSの展示場がありますね。家を体験できるのはもちろんですが、様々なライフスタイルイベントを行うことで、家を買いたいと思っている方を集客しているようですね。
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ログハウスは直販とフランチャイズの地区販社で建てている
全国29道府県26社、38拠点あるようです。地方は地区販社なので、地域の工務店が担当しています。ですから注意しなければならないのは、フランチャイズのお店は直営店ではないということですね。
売り上げの3割が自社、6割が他社への材料販売
売上高は120億円ありますが、実は直営でBESSを建てる事業は売り上げの約3割です。少ないんですよね。
じゃあ残りは何かと言うと、実は6割が、フランチャイズのビルダーとか工務店にログハウスの材料を売っているわけです。実はログハウスのキット販売の方が大きい、これがアールシーコアの特徴です。
坪単価はいくらなのか?
坪単価や平米単価を調べたのですが、決算書には一切そのような表記が見当たりませんでした。ハウスメーカーですと参考数値として出しているのですが不明です。また、直営店が何棟建てているのかもちょっとわかりませんでした。あえて出していないのか、どうなのか謎です。ちょっと不親切ですね。フランチャイズを含めた棟数は出しているんですけどね。
ネット上の口コミ・評判はさまざま
口コミ・評判はさまざまですね。「木の家なので自然体で暮らすことができる」「販売店や営業マンによって品質の差がある」、「木なので手がかかり、メンテが必須」という人もいれば、「15年住んでも塗装だけのリフォームで大丈夫」という人もいます。年間の棟数が1000棟程度なので、評判・口コミの数自体がそれほど多くないので、ネットの書き込みを信用しすぎるのは良くありません。大事なのは実際に体験して、自分の感性に響くか、予算があうか、建てた後にきちんとメンテナンスしていけるかどうか、といったことを基準に考えることが大事です。
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