リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

【注意注意注意】中古マンションが長持ちしないたった一つの理由【購入前に読もう】

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中古マンションを買おうかな、と思っている方から一番聞かれるのが「何年持つの?」ということです。以前、マンションの寿命について何度か記事にしていますが、今回は中古マンションが長持ちしない理由、その背景について書いていきたいと思います。中古マンションを買おうかなと思っている方は絶対に読んでください。すでに住んでいる方でも知らない人が多いかもしれませんので、ぜひ。

 

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中古マンションの寿命はどう決まるのか?

 
中古マンションの寿命はどう決まるのか知っていますか?。なんか難しそうですが、よくよく考えると簡単です。一つは長持ちするように作られているかどうかです。
 
長持ちするようにしっかり作られているマンションは長持ちする、はい、めちゃくちゃ当たり前ですね。当たり前ですけど、長持ちしなくてもいいやと、作っているマンションだって世の中には沢山あります。ですから、そもそも論なのですが、長持ちするようにできているマンションを買わないと、長持ちするマンションに住めません。あたりまえだけど、意外と見落としている方もいるので言っておきます。
 

再び問う「マンションの寿命はどう決まるのか?」

 
そして、中古マンションの寿命がどうきまるのか、その2です。これが結構大事です。マンションを長持ちさせるようにメンテナンスやリフォーム、マンションだと大規模修繕といいますね、そういうことをきちんとしているか、なんです。
 
これもすごーくあたりまえのことで拍子抜けしたかもしれませんが、まだ続きがありますので、お付き合いください。
 
長持ちさせるには丁寧に使い、壊れたら直し、大切にしなければならないんです。はい、丁寧に使い、壊れたら直していれば、マンションは長持ちします。これもものすごくあたりまえのことなんですけど、意外とみんな気づいていないというか、忘れているというか。
 
なぜか「家」という巨大なもののことになると思考停止してしまうんですよね。なんでもそうじゃないですか。自分のお気に入りのものって大切に使って、壊れたら直すじゃないですか。そういう大事にされているマンションは寿命が長いです。でもですよ、すくないんですよ、そういうマンションって。
 

大規模修繕するのは当然。なのにどうして古いマンションを買うとトラブルのか

 
そう、大事なのはマンションに住む人たちがみんなで「マンションを長持ちさせていきましょう!」と一致団結すればいいんです。団結して、実行していけばいいんですよ。
 
でも、きちんとメンテされていて大規模修繕されているマンションは少ない。この前お会いした方は築40年のマンションを買われたのですが、給排水管がリフォームされていないので水が流れにくい、匂う、逆流してきた、といっていました。こういうこと、普通におきます。
 
 
しかも管理組合に確認したら給排水のリフォームの計画はなく、その予算もない、とのことです。最悪ですね。マンションの寿命を待つどころか、もう直ぐにでもこのマンションから出て行きたい気持ちなんじゃないですか。水回りがこうだときついっすよ。ちなみに給排水のベースの部分は個人のお金と希望では直せません。共用部分なので。
 

普通は寿命まで住んでられないんですよ

 
つまり、寿命まで住んでられないマンション多いですよ。マンションの寿命が80年だったとしても、給排水が40年でもうダメで、直す予算もない。いや、寿命があったって住み続けるのきついじゃないですか。
 
 
でもこういう悲惨なマンション、かなりあります。でも、不思議だと思いませんか。マンションて毎月みんな修繕積立金というものを払っていますよね。これを管理組合が預かって、計画的に大規模修繕していくんです。普通は。
 
 
でも足りないんです金が。なぜですか。理由は二つあるんですけど、一つはわかりやすいです。住民が貧乏だからです。修繕積立金が払えないからです。こまりますね。こんな人が同じマンションにいるなんて。最悪です。代わりに支払えますか?無理ですね。
 

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どうしようもない、どうにもならない管理組合の人々

 
もう一つの修繕積立金不足の理由は意外と気づきません。それは業者が修繕積立金をどんどん奪っていくからです。ドンドン、ガンガンです。
 
 
管理組合というものがありますね。住民の気持ちを決定する委員会みたいなものです。ここで、修繕積立金を使って、ここをこうリフォームしようと決めます。そこで業者に見積もりを取ります。そこでぼったくられます。かわいそうです。
 
 
しかし大抵気づきません。管理組合は建築について素人の集まりですから。ど素人ですから。リフォームとかリノベーションはわかってても、大規模修繕っていくらかかるの、本当に必要な工事なの、効果はあるの、検証できません。ということを、大規模修繕業者はよくわかっています。ニヤリ、という感じです。
 
 
騙すとまでは言いません。けど不必要な工事や割高な見積もりになっていることもあります。でも見抜けません。素人では。相見積もりしても無理です。どの業者も似たような見積もりを出してきますので。
 
立派そうな社名でも注意が必要です。「◯◯コンサルティング」みたいな人がいたりします。相談のりますよ、素人だからわからないと思いますが私がアドバイスしますよみたいな人もいて、その方に任せてしまう管理組合もいます。プロなら大丈夫だ!と。でも、その人が紹介する会社は本当に大丈夫ですか?裏でその人にバックマージンを渡していることもあります。
 
つまり、大事な大事な修繕積立金を、毎月必死な思いで支払っている修繕積立金を、無駄なところに使っちゃったりするんです。やばいですよね。この構造。
 

管理会社は味方か・敵か?

 
やばいどうしよう、じゃあ管理会社さんに相談しよう!みたいになるケースもありますが、グルだったりします。オススメの会社があるよ、といって裏でお金をもらっていたりするところもあります。
 
 
つまり、大切な大切な大規模修繕の費用がどんどん持ってかれちゃうんです。業者たちに。そうなると、大規模修繕費用が足りなくなります。マンションの寿命は80年?100年?はい?その期間修繕費を出し続けることってできるんですか?って話ですよね。お金ないです。
 
大規模修繕のペースは12年といわれてます。100年だったら大体8〜9回。お金ないです。いや、ちょっと待ってください。その12年に一度というペースさえ、大規模修繕会社の仕掛けた罠じゃないですか?本当にそんなに必要?
 
 
とにかくマンションのメンテナンスや大規模修繕会社は、当然ですけど、大規模修繕が受注できないと会社として成り立ちませんし、社員を雇っていけません。必死ですよ。取れるところから取っていきますよ。
 
 
お金を持って行かれたマンションはどうなるか。長持ちしませんよね。寿命が短くなりますよね。そういうことが現に起きています。だから中古マンションは長持ちしないんです。中古マンション検討者はよく考えるように。

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