Q オープンハウスの戸建てはいくら?
A 平均4334万円です。
「東京で家を買おう」をキーワードに、東京エリアで戸建ての新築住宅を販売するオープンハウスという会社について今日は解説していきます。
以前私も記事を書いていますが、2〜3年前の記事なので、最新の決算情報(2019年9月期第2四半期資料)を元に解説していきますね。
では、スタートします。
冒頭の4334万円という金額は、オープンハウスの決算説明資料の中で紹介されています。
このグラフの下の赤いラインが、オープンハウスの戸建て(建て売り)の平均価格です。
青いグラフは何かというと、東京23区のマンションの価格です。高いですね〜。7751万円ですよ。
オープンハウスの戸建て(建売)は、新築マンションに比べて3000万円以上安いですよ、ということを伝えたいがために、このようなグラフを作っているのでしょう。
確かに、マンションは高くて買えない。中古マンションはどうも気に入らない。それなら戸建てがいい。
だけど高そう、と悩まれる方に、「オープンハウスや安いですよ」とこのような資料で営業しているのかもしれません。
安いといっても4334万円ですから。決して安くないですが、東京で戸建てと考えれば、価値あるモノと私は思います。
Q オープンハウスの家は狭いのでしょうか?何坪くらいが平均なのでしょうか?
A 17~18坪です。
これも資料にありますね。
上から三つ目の「・当社が開発する〜」のところを見てください。
建築面積(ざっくりいうと家を建てる面積)ではなくて、敷地面積(家を建てるための土地全体の面積)ではありますが、17〜18坪とでています。17坪の場合、平米で換算すると56平米になります。
ちなみに敷地面積の全国平均は263㎡(79.5坪)らしいので、ざっくりいうと5分の1ですね。
Q オープンハウスの戸建てって売れているんですか?
A 売れてます。ものすごい売れてます。
オープンハウスの戸建て事業は絶好調ですね。
左のグラフは売り上げです。右の売り上げが利益です。どちらも右肩上がりですね。人気ハウスメーカーといってもいいでしょう。
以下のグラフは建売部門の業績です。
今期は半期(6ヶ月間)で986棟の引き渡しですね。前年、前々年は700棟弱だったので、300棟くらいプラスで来てますね。
建売のみの売り上げは422億円で、こちらも前年に比べると140%の伸び率でものすごい勢いよく伸びてます。
Q オープンハウスで家を買って良いのか?
A 東京で「新築」の「戸建て」が欲しい場合、選択肢としては十分にあり
はっきり言って、東京に、戸建ての新築を持つということはものすごく貴重なことです。なぜなのか。それは東京には土地がないからです。
戸建てを建てる土地はほとんどありません。にもかかわらず、オープンハウスが次々と建売住宅を作れる理由は何なんでしょうか。
答えはこの資料にあります。
この資料にはものすごい興味深い内容が書かれています。
まず、左の棒グラフですが、左の短い棒グラフは、オープンハウスの営業エリア(東京、さいたま市、川崎市、横浜市、名古屋市)にある、1980年以前の木造戸建て住宅の数を示しています。それが、63万棟あるということですね。
この数字が何を意味しているかというと、1980年以前の建物は、築年数で言えば、39年を超えている古い家です。このような古い家の多くは、高齢の方が住んでいて、今後、売りに出されるケースがほとんどです。
なぜなら、高齢者が亡くなったり、福祉施設に入ったりすれば、必要がなくなるわけです。例え、親族が相続したとしても、そこに住むというケースはそこまで多くはないと思います。既に家を持っている、別の地で働いている、様々な理由で、相続したとしても使わない。
そう、だから空き家が日本には800万戸以上あるんですね。で、何が言いたいかというと、こういう家をオープンハウスが買い取るということなんですね。買い取ってどうするか。その家をぶっ壊します。まっさらな土地だけが残ります。その上に、家を2棟建てます。これがオープンハウスのビジネスモデルですね。
ですから、オープンハウスの建売を買われた方、かつてそこには1棟の家があり、お隣さんの家もその敷地の中にあった、ということが考えられるわけです。
土地がない東京でもバンバン家を建てられる理由はこういうからくりになっているんです。
そういう意味では、オープンハウスはこれほど必死になって、東京に戸建て住宅を作ると言うことに尽力しているわけです。
素人が、土地を買って、その上にある建物を壊して、新たに新築を建てるというのはコストがかかるのはもちろん、長い時間もかかりますし、手間もかかる。
オープンハウスの家は魅力ある買い物だと私は思います。狭さだけを気にしなければ優れた商品だと思いますね。