リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

劇的ビフォーアフター訴訟問題で思う、リフォームは建築家(匠)に頼まないほうがいいと思う理由3選

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リフォームを考えている人なら一度は見たことがあるテレビ番組「劇的ビフォーアフター」ですが、トラブルになっているようですね。愛知県東海市の工務店が仕事を請け負ったみたいなんですが、実は2000万円以上の追加工事があり、それがテレビ局側なのか制作会社側なのか、わかりませんが未払いになっているということです。

 

この番組は匠と呼ばれる建築家に依頼して家の悩みを解決するものですが、私はあまり建築家にリフォームを相談することをおすすめしません。その理由を3つ紹介します。

 


理由1 リフォームに熟練した建築家はほとんどいない

 
 
ここでは建築家というのは、設計をなりわいとする設計事務所と考えていますが、建築家でリフォームの仕事をバンバンやっている方ってほとんどいませんよ。
 
 
そこらへんの工務店に勤めてる建築士のほうが何倍も経験値があったりします。設計事務所は基本新築か大きな建物か、ばかりやってます。リフォーム・リノベーションに強い設計事務所もありますが、やはり一握りですね。これは設計事務所経営されている方なら確かにと理解される方は多いと思います。
 
 
もちろんリフォームの設計は設計事務所でもできますよ。でもそれが実際に現場で施工可能なのか、今回のトラブルのように予算オーバーにならないか、は経験によるところが大きいと思います。ですからリフォームを建築家に頼みたい人は、その方の実績をよーく確認しましょう。
 
 
リフォームの事例や、経験の数をきちっと調べましょう。でも私は地元のリフォーム会社か工務店のトップの建築士だったりプランナーだったり、あるいは営業でもいいと思います。そっちのほうが経験があってよく現場を理解してて満足度が高いと思います。
 
 

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理由2 建築家には設計料金がかかる

 
 
建築家に頼むと設計料を取られます。だいたい施工費の15〜20%くらいかなと思います。例えば1000万円の工事費だったら、150〜200万円くらいですね。結構高いと思います。でもリフォーム店や工務店だと無料が多いです。
 
 
じゃあ、その設計料金を払っただけの価値ある仕事をしてくれるか、というとそれは建築家しだい。いい人もいれば、無料のリフォーム店のものとそう変わらない、あるいはだめなものさえあると思います。
 
 
実際に建築家がばんばんリフォームをやっているという状況に今ないわけですから、それはやはり価格にみあい、満足いくリフォームの設計を提供できていないからなのかもしれません。
 

理由3 建築家は先生、みたいなムードがよくない

 
建築家というとなんとなく偉い人すごい人、だと感じませんか。「先生」と呼びたくなるような。自分が下で相手が上で、という立場ではリフォームはうまくいかないと思います。やはり関係はフィフティフィフティ、対等です。
 
 
その理由は、やっぱり設計で不満なところはきっちり不満だと言えたり、もっとこうしてほしいと要望を言い合って、密なコミュニケーションをとらなければ満足いくものはできません。先生が思ったものがバッチリできでもそれが住みやすいとは限りません。
 
 
むしろいつでも気軽に家のことが相談できる地域のリフォーム店や工務店と親しくなるほうがいいと思います。

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