マンションを買うとマンションの管理組合というものがあることを初めて知る方も多いかと思います。マンションを長く、快適に管理するための委員会と考えればわかりやすいと思いますが、実はこの管理組合の役員(理事)を拒否したいという人が意外に多いんですね。リクルートという会社が調査を行っているのでその結果とともに、マンション管理組合の実態について解説していきます。
誰もがマンションを修繕して資産価値を守りたい
マンションを買った方人は当然ですが、マンションが長持ちしてほしい、資産価値(マンションの値段)も長い間高いまま、あるいは今よりも値上がりしてほしいと思うものです。アンケートでもマンション購入者のほぼ全員がそう思っていることがわかっています。自分のマンションの価値が下がってほしい、すぐに壊れてほしいなんて思う人はいませんよね。当然です。
管理組合の総会参加率は46%と低く、他人任せ?
管理組合にはマンションをどう維持管理していくかについて決めたり話し合いをする、総会というものがあるのですが、実は参加率が半分以下。つまり、マンションをより良いものにしたいにもかかわらず、話し合いには出ない、という一見矛盾した結果になっています。
しかもマンションの総戸数が300戸以上や30階以上の大型マンションだとさらに参加率が下がり、3割程度になるとのことです。マンションの住民が多ければ多いほど、他人任せ?という現状があるようです。
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「組合の理事になってもいい」と考える人は何パーセント?
その組合員の役員(理事)になってもいい、という人は34%だそうです。だいぶ低い水準ですね。つまり拒否したい、という方が多いということですね。日頃忙しく仕事をしているのに、さらに管理組合の役員まで仕事を引き受けるのは、面倒臭いということなのでしょうか。
しかし、役員を他人に任せるということは、自分の住まいの将来の方向性自体を他人に決めてもらうことになります。もうすぐ売却するから、老人ホームに入るからといった、マンションの将来がどうなろうと興味のない人が理事ばかりだと、計画的な大規模修繕や管理状態が悪くなり、住み心地はますます悪くなります。
組合の運営を企業経営の視点で行うは27%
理事会はマンションの住みやすさ、長持ちさせるためのメンテナンス、資産価値を高めるための工夫などの決定をしていきます。長きにわたって成果を出し続ける、会社経営のようなものと似ていますが、そういう視点で持って管理をしている組合は3割以下と、ほとんどのマンションである種、非経営的で生産性のない組合の活動になっているようです。
マンション内の住民同士の交流はあるのか?
マンションは集合住宅なので、そもそも住んでいる人自体がある程度、コミュニティとしてまとまり、ある程度同じ価値観がないと、快適に住むことは難しいです。実際に、交流があるのか調査したところ、挨拶をする相手がいる人は91%だそうです。ただ、立ち話をしたりとなると、43%と半分以下。頼みごとができる相手がいる人に至っては23%と少ない。つまり、挨拶程度の表面上の付き合いで、話したり相互に助け合ったりという状況があまりないということですね。このような状況があるからこそ、あまり管理組合に関わりたくない、といった他人任せの部分があるのかもしれません。
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