リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

要注意!リノベーションして後悔・失敗したこと5選【中古一戸建て・中古マンション】

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中古のマンションや一戸建てなどを購入して、リノベーションしようと思っている方に知っておいて欲しいことがあります。リノベーションは最近様々なメディアで紹介されるなど、人気がありますが、実は後悔した失敗したという方もいます。私が実際にリノベーションを経験されたご家族から聞いた話を5つ紹介しますので、リノベーションを検討されている方は参考にしていただきたいです。

 

 

リノベーションして後悔・失敗した例1 内装に飽きてしまった

 

リノベーションの魅力は床、壁、天井、キッチン・お風呂などの設備などを自由にデザインできる点ですよね。例えば、自然素材をふんだんに使ったナチュラルテイスト風、おしゃれなカフェっぽいカフェスタイル、ニューヨークのブルックリンスタイルなどなど、「スタイル」や「コーディネート」も自分好みに決められます。

 

ただ家の内装や雰囲気にこだわる方ほど、また違うスタイルに変えたい、という方が多いんです。最初に2〜3年は満足していても、それ以上となると「飽きた」という理由で、また雰囲気を変えたいという方が結構います。再度リフォーム・リノベーションするケースは少ないのですが、「飽き」を解消するために、家具やインテリア、収納などを入れ替える方は多いです。

 

実はリノベーションの雰囲気を決めているのは、家具やインテリアだったりします。家具やインテリアをどういうものにして、どう組み合わせるかで家の印象というものは大きく変えられます。もう少し具体的にいうと、壁や床やキッチンなどはそこまでこだわらずに、シンプルなものにしていても、家具やインテリアのコーディネートがうまければ、「リノベーション」に求めているようなおしゃれな空間は作れてしまうのです。

 

リノベーション会社の施工実例写真を見て、おしゃれだな〜と思う部屋は、大抵は家具やインテリアの組み合わせが素敵なので、おしゃれな部屋だと印象に残るのが結構多いです。逆に言えば、照明とか、テーブルとか、椅子とかソファとか、カーテンなどのファブリックといった家具&インテリアがダサいと、リノベーション後の部屋もダサい。

 

もし、おしゃれな空間、というものをリノベーションに求めているのであれば、むしろインテリアコーディネートに軸を置いて、そこにお金をかけるのが賢かったりします。飽きを避けるためには、インテリアコーディネートの模様替えが手っ取り早いからです。

 

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2 断熱性能が低いので家が寒すぎる&暑すぎる

 

リノベーションして家はおしゃれになった。けど、冬場は室内が寒すぎるのが唯一の悩み、という方は多いです。寒くて朝起きるのが辛いとか、熱気が窓から逃げて行っちゃうので、エアコンをガンガン使ってる。乾燥して喉が痛くて風邪をひきやすくなった。こたつはダサいから使いたくなかったのに、寒すぎるので買ってしまった。こういったことをよく聞きます。

 

また一方夏は暑すぎて、エアコンをガンガン使いすぎて風邪を引いてしまう、というケースもあります。

 

つまり、家で快適に過ごすには快適な温度、快適な空気環境が必要不可欠なんです。極力エアコンを使わなくても、室内の温度が寒くもなく暑すぎることもないある一定の状態に保たれる家、がすごく快適なんです。家の中で嫌な思いをすることはありません。

 

そのために必要なのが断熱です。壁と床と天井に断熱材を入れ、窓も2重窓にする。こうするだけで、室内の温度が寒くもなく暑すぎることもない状態を一年中ずっと手に入れられます。ちょっとのエアコンで室内を十分に温めたり、あるいは冷やしたりできるので、快適です。

 

リノベーションは家を一度丸裸のスケルトン状態にすることが多いので、断熱材を入れる最大のチャンスです。ここで入れておかないと、また壁や床を壊す必要が出てくるので注意です。最近は壊さないで断熱化できる商品も出てきているので、困っている方は後付けでも可能です。

 

3 立地が気に入らない、飽きた

 

中古のマンションや一戸建てを買ってリノベーションした方は、室内は満足しているけれども、家を買った場所が気に入らない、というケースが意外と多いです。特に多い不満点としては、日常的に使うスーパーやコンビニが家から遠いとか、洗濯物を干しているが近隣の家が邪魔で日が十分に当たらないとか、保育園が遠く子育て環境が良くないとか、ですね。

 

意外と多いのが、物件の価格を抑えるために駅から遠い立地、職場から遠い立地を選んだものの、やはり我慢できなくなった、という声は多いです。リノベーションにお金を使うよりも、もう少し立地にこだわるべきだったという声は多くあります。

 

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4 維持やメンテナンスにお金がかかる

 

リノベーションが終わるとほっとして、ああ完璧な家ができた、と思いがちなのですが、やはり故障したり、部分的な補修が必要だったりします。特に戸建ては雨漏りが怖いです。雨漏りは家を劣化させる最強の敵です。本当に直しにくい。

 

中古のマンションを買われた方は修繕積立金という維持費が意外にかかるという不満の声もあります。しかもその修繕積立金がきちんと使われないようなマンション管理組合もあったりして、一体何のために積み立ててるんだと怒りたくなるケースもあります。

 

5 リノベーション物件は売りにくい

 

リノベーションしたものの転勤で物件を売らざるを得なくなったという相談を受けたことがあります。なんとなく、リノベーションされていれば、早期に、しかも高く売却できそうなイメージがあるかと思いますが、逆に売りにくい、というケースもあります。

 

ちょっと個性的な仕上げになっている物件は、ある意味で住み手を選びます。つまり、価値観が似た人を探してこなければならないんです。具体的にいうと、30〜40代の若い層に人気のデザインに仕上がっている物件は、50代、60代、70代の中年から高齢者層の物件購入者がターゲットから外れます。

 

物件を買ってくれる層が少ないというのは、不動産営業マンとしても営業しにくいです。どの年齢層にも受けるある意味「無難なリノベーション」なら問題ないのですが、個性的でとんがったデザインだと売薬にちょっと手こずるケースもあるわけなんです。

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