リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

知らないと必ず損する!中古一戸建てを購入する際の5つの注意点まとめ

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中古一戸建てを購入しようかなと思っているけど、何に注意したらいいのかわからないという方は多いです。今日は中古の一戸建てを購入する際に気をつけていただきたい事について紹介していきます。

 

1 中古一戸建てのどこがリフォーム済みなのかどうかを調べること

 
中古一戸建ての中にはリフォームされている物件もありますので、まずはどこがリフォーム済みなのかどうかを知る必要があります。リフォームされていれば、買った後に追加でお金を払って直す必要がありませんし、手間も省けます。
 
 
中古はほとんどの場合、その家に誰かが住んでいたわけですから、その方が住んでいた時にどこかをリフォームしている可能性があります。
 
 
例えば築10〜15年目ならば給湯器の交換、外壁・屋根などがリフォームされている場合があります。ただ、家をメンテナンスせずに適当に住んできた方は何もリフォームされていない物件もあります。
 
 
リフォームされている物件とリフォームされていない物件では当然リフォームされていた方がお得ですが、自分でリフォームしたいと思っている箇所が自分の好みではないようにリフォームされている場合は、無駄なリフォームとも言えます。
 
 
例えばキッチンは自分の好きなようにリフォームしたい場合は、キッチンはリフォームされていない物件を買った方が買った後に自分の好きなようにリフォームできます。
 

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2 中古一戸建ての床下にシロアリが発生していないか

 
シロアリを予防するための床下の湿気対策や防除用の薬品など、シロアリ対策リフォームをきちんとしてこない家は危険です。床下にシロアリが発生している可能性があります。
 
 
シロアリが発生する理由は家や床下に湿気がたまり、柱や梁、床や壁の下地など家を構成する木材にカビが生えるためです。このカビにシロアリは引き寄せられてきます。
 
 
きちんとした湿気対策がされていないとシロアリが発生します。シロアリが発生しますと、木材が食われる。そうなると家がだんだん弱っていきます。補強のためのリフォーム費用が必要になりますので絶対に注意してください。
 
 
ただ不動産営業マンは基本床下のシロアリまでチェックしてくれません。自分でやるのも難しいし何より気持ち悪いですよね。
 
 
ですから、インスペクション(診断)会社に頼むのがおすすめです。ただ床下まで見てくれるインスペクターとそうでない方もいるので依頼する際に確認しましょう。費用は5万円程度です。
 

3 階段の段差が高い、廊下や扉が狭くないか?

 
私は介護サービスの会社ともよく連携して介護リフォームなどもやっているのですが、多くの高齢者の方が自宅の階段を自分で登れなくなったという事態を何度も見てきました。
 
 
男性も女性も平均して70歳以降は介助や介護が必要になるとデータでわかっています。自宅にずっと住み続けたい(終の住処にしたい)と願う人が多いこともデータでわかっています。それなのに家を買う時、建てる時に高齢者になった時のことを全く考えない人があまりに多すぎます。段差が高すぎる家は絶対にやめましょう。
 
 
そして廊下の幅とドアの扉が狭いのもおすすめできません。車椅子が通らないからです。必ずリフォームが必要になるので、あらかじめ広い家を買うか、それが無理ならドア幅廊下幅の拡張リフォーム費用をきちんとためておいてください。
 

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4 地震に弱い、耐震性が低い家は論外

 
阪神淡路大震災の死因の大半は自分の家に潰されたことです。そして家具の転倒です。地震発生が当たり前の日本で地震に弱い家を買うことは極めて危険です。家に殺されるなんていうのは、本当に悔やんでも悔やみきれない。悲しくてたまりません。夢のマイホームに殺されたのですから。もうそういう家はこの世から無くなって欲しいです。
 
 
1981年以降に建てられた家は新耐震基準といわれます。少し勉強した人ならこの年以降なら比較的安心だということを知っているはずです。ただし家というのは日々劣化していくものなのです。建てられた時に基準を満たしていても、10年も20年も経てば弱くなる。
 
 
地盤の揺れ、風、雨、雪、強い日光などが家にダメージを、日々与え続けます。中古一戸建てを買うなら、その家は自分たち家族を殺すことがないか診断してください。
 
 
これは不動産屋では無理です。建築士資格をもった建築士、インスペクターはおすすめです。市役所に行けば多くの場合耐震診断に関する相談窓口があるはずです。実績の多い業者を紹介してくれるケースもありますので利用しましょう。
 

5 リフォーム・メンテナンスが永遠に必要であることを理解する

 
中古一戸建てを買われると、経験的に7割近くはリフォーム、あるいはリノベーションされます。中古一戸建ての価格とリフォーム代金の予算を見積もって、いざ購入という方が多いと思いますが、それで失敗してきた人を何度も見ました。最初にお金を使いすぎてしまうのです。
 
 
家というのは新築にしろ中古にしろ、故障や劣化が発生しない家は存在しません。次々に壊れるのです。ですから日々のメンテナンスが欠かせないのです。
 
 
私のブログで散々書いていますが、家を買って35年で500〜1000万円はリフォーム費用、修繕費用としてかかります。いや、これくらいかけないと長持ちしないのです。
 
 
10-15年に一回の屋根と外壁塗装を怠れば、雨水侵入リスクが急激に高まります。一度雨漏りすると、修理するにはかなりの金額がかかりますし、雨漏りは頻発します。完璧に治すことが困難だからです。
 
 
ですから、中古一戸建てを買って、リフォーム、リノベーションする際に、マックスで予算を組まないようにしてください。家を維持するための予算も必要だということをあらかじめ知っておくことが大事なのです。

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