リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

子供部屋は必要ない!親子の関係が良くなるおすすめ間取りとは?

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新築もしくはリフォーム・リノベーションしようと思っている方で、子供部屋は必要かどうか悩まれている方も多いかと思います。また、間取りはどうすべきかも悩みますね。私は子供部屋についてさまざまな建築のプロの方々と議論したことがあります。そこでなるほどなと思ったことを紹介していきます。

 

 

いわゆる「子供部屋」はいらない

 
子供部屋というと子供に個室を与えるということが一般的ですよね。その住宅文化は特に戦後ハウスメーカーが家づくりを始めた頃からずっと今までそうです。
 
でもいい面もあればデメリットもありますと、子育て家族のリノベーションが得意な友人の某建築士はいいました。子供部屋は必要ない理由は以下の通りです。
 

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家族とのコミュニケーションが減る

 
一番はこれです。家族とのコミュニケーション、ふれあい、が減ります。個室を与えると、部屋に閉じこもることができます。家から帰ってきてすぐに個室に直行、ご飯の時だけリビングにいて、また個室に直行。これは家族だんらんという意味においてはまったく良くない間取りです。
 
もし親子仲良くしたい、家族との時間を大切にしたいというのであれば、子供に個室の子供部屋を与える間取りはちょっと考えものです。
 

子供部屋に鍵が欲しいと言われてしまった

 
中には個室に鍵が欲しいと子供に言われてしまった家族もあります。自立した大人ならば問題ないでしょうが、中高生で鍵が欲しいと言い出したらやはり良いとは言えません。親の監視の目がない自由を与えすぎるのは良いことばかりではありません。
 

個室の子供部屋はいらないのか?

 
友人の建築士はどんな子供部屋を提案しているのかというと、まず高校生までは個室を与えないというプランです。では子供はどこになるのかというと、例えば個室を減らして大きな大空間を作る。例えばリビングとか。大抵部屋には収納棚などを配置すると思うのですが、その家具で区切って、子供部屋空間を作るのです。
 

家具や収納で部屋を区切る

 
壁とドアで塞がれた完全個室ではなくて、家具や収納で緩やかに区切る。そうすると親も子もなんとなく子供の気配を感じられ、「つながり」が感じられます。でも区切られてるのである程度プライバシーも確保できる。「仕切る」の方がぴったりくる言葉かもしれません。
 

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勉強もリビングの家族共有テーブルで

 
子供の部屋に学習机を買って個室で勉強してもらう、というのが一般的ですが、自学習できるならいいです。それよりも家族それぞれが感じられるリビングにそういう学習の場があった方が、勉強を教えることがしやすい。集中できるかどうかという問題はありますが、少なくともコミュニケーションがしやすい。一人ぼっちで個室で勉強するのは誰もができることじゃない。カフェなどで勉強したことがある人は、ある程度ざわざわした方が意外に集中できたりすることを知っているはずです。
 

個室が欲しくなったらリフォームすればいい

 
どうしても個室が欲しいんだ、という時期はほとんどのケースでくると思います。そう言われてから個室を作っていいんです。だから個室が作りやすいように下地を補強しておいてもらう、あるいは壁とドアをつける予算を残しておく、というのがおすすめです。
 

フレキシブルさが大事

 
家は住む人の価値観やライフスタイルが変わるたびに、変えていくもの、だということについてあまりみんな意識していません。子育てが終わると子供部屋は余ります。皆それを物置にします。正しい使い方でしょうか?
 
 
子育てが終わったから子供部屋をホームシアターにしたって、書斎にしたっていいんです。自分が今こういうことがしたい、と思った時に変えられること、つまりフレキシブルさが家には重要なんです。何でもかんでも造り込まずに、いろいろ変えられるよう「余地」「余白」を残す家がいい家です。子供部屋も最初は緩く、なんとなく作って、子供の意識が個室を求め出したらリフォームする。そんな子供部屋作りがおすすめです。

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