リフォーム・リノベーション・新築・不動産の教科書

リフォーム、リノベーション、新築、不動産など住宅業界ならではの「謎」を解説します。不動産兼建築のプロだからわかる「裏側」と「本音」を一般の方になるべく丁寧にわかりやすく説明することで、住宅取得に失敗する方を一人でも救いたいと思っています

マンション売却の一括査定サイトにおすすめは一つもないたった一つの理由

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家を売りたいと思った時に、ネットで手軽に「この家がいくらなのか知りたい」と思う方は多いと思います。そんな時に役立つのが売却価格の一括査定サイトです。売却の値段がいくらなのかということを簡単かつ無料で見積もれるので非常に人気です。不動産価格.netとかすまいValueとかイエイとか色々なサイトが有りますが、私はどれもおすすめと言えません。なぜか、解説していきたいと思います。

 

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「査定」の真実とは?

 

不動産一括査定サイトは、マンションか戸建てか、エリアはどこか、広さ、築年数といった簡単な項目を入力するだけで、不動産会社から2000万円です、3000万円です、といった「査定」価格が届くという仕組みです。色々なサイトが有りますが、どれもわずか60秒で入力できる、とか非常に気楽さをアピールしているんですね。でもあなたの家をそれだけの情報で本当に「査定」できるのでしょうか?

 

誰がどう考えたとしても「あやしい」「なんで査定できるの」と疑問を抱くでしょう。ではどうやって査定しているかというと、建物の価格を決める時って、大抵はその住宅が戸建てかマンションか、エリアはどこか、広さ、築年数などを元に、過去にそのような物件がいくらで売れたのか、いくらで買われたのかという、取引事例というものを元に値付けします。いわゆる「相場」というやつですね。この相場から高すぎたりすれば売れない、安すぎたりしたら損するというわけです。ですからわずかな情報でも査定ができないことはない、というのが実際のところです。

 

家を見ずに値段を決めることっておかしくない?

 

そうするとあなたの家を一切見てもいないにもかかわらず、例えば3000万円、3200万円、2800万円といったような査定価格が6社とか、8社とか、多数の会社から届きます。でもこの価格はあなたの家を一切見ていないのです。もし例えばめちゃくちゃかっこよくリノベーションしていたとしても、そのような価格は一切反映されません。見てませんから。逆にトラブルがあってもその分の査定はマイナスになっていません。ですから、ざっくりした査定価格であることは間違いありません。にもかかわらず色々な査定価格からあなたはどの業者かパートナーを選ぶことになります。そうなると、大抵高い値段を出してくれた会社に目がいきます。2800万円とかいう査定の会社よりも、3200万円の会社の方がよくありませんか?だって高く売ってもらえたら嬉しいですよね。しかしここに落とし穴があります。3200万円の会社に任せても、3200万円で売れるとはかぎらないということです。

 

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高い金額を出してくれた人に依頼すれば良いわけではない

 

当たり前のことなのですが、相場よりも高すぎたらなかなか売れません。他の会社が2800って言ってるのに、3200万円で売りに出しても「高いな」と感じますよね。だから高い会社に任せる、ということもおすすめできないんです。しかも注文を取りたいがために、あえて高い査定価格を出していることもあるんです。とりあえず3200万円にしといて相談を受けて、ちょっとしたら2800万円に値下げして売ろう、何て思っている人もいるんです。そういう人に頼むと売却できるまで時間がかかりますので、まったくおすすめできません。

 

実は無料のようで無料ではない

 

一括査定サイトは利用無料とか書いてあります。お金は査定する不動産会社からサイト運営社が徴収しています。ですから不動産会社はコストを支払っているんですね。お客さんを捕まえるために。そうなると、どこでそのコストを回収するか等と、お客さんからですよね。つまりお客さんは無料のようで、実際はその分を不動産会社に支払っていることになります。

 

不動産売却専門の会社に相談するのが吉

 

一括査定サイトより、売却に特化している会社に査定してもらうのが一番高く売ってもらいやすいチャンスです。売却特化の不動産会社は少ないですが、あります。一括見積もりサイトは一度試すくらいならいいと思いますが、必ず実際に物件を見てもらって査定してもらうことをおすすめします。

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